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鹿児島国際大学で「消費者問題に関する若年者向け講習会」を開催

消費者ネットワークかごしまでは、10月21日に、鹿児島県消費者教育活動業務委託事業として「消費者問題に関する若年者向け講習会」を鹿児島国際大学で開催しました。

 講習会は、消費者ネットワークかごしま理事であり、鹿児島県消費生活センターの専門相談員でもある德納千鶴氏を講師に、鹿児島国際大学経営学科の全面協力を得て実施されたもので、同学科の新入生ゼミナールⅡの新入生140名が参加して行われました。話に先立ち、講習会資料と一緒に、「新成人のためのステップアップガイド」と「くらしの豆知識2022年版」、イヤヤン(188)のロゴが入った県のエコバックなどを全員に配付しました。

 まず、新入生ゼミナールⅡ世話役の丸山政行教授が挨拶に立たれ、最近の若者をめぐって消費者被害がひどいことを話されました。続いて消費者ネットワークかごしまの理事でもある同学科の山本晃正教授が、講師の紹介と、適格消費者団体を目指す消費者ネットワークかごしまについて紹介しました。

 講習会では、「“18歳が変わる!!” 聞いて!話そうあなたの周りの消費者トラブル攻略法」をテーマに、消費者政策、契約の基礎知識、18歳になったら何が変わるか、若者世代に多い消費者トラブル、と話が進められました。

 契約は双方の合意があれば成立し、例えば、コンビニのレジに商品を置き、店員がレジを操作し始めた時点で成立していること、18歳になったら酒・たばこ・ギャンブルを除き、親の同意なくクレジットカードを作ったり、車のローンを組んだり、結婚したりできるようになること、これまで未成年者の被害救済に利用しやすかった未成年者取消権が使えなくなることなどが、説明されました。

 その上で、德納氏の相談経験などを交えて、若者に多い消費者トラブルが紹介されました。アンケートのバイトと紹介されて氏名・電話番号・運転免許証の写真・銀行口座・クレジットカードの暗証番号を教えてしまいサラ金で借金させられていた被害、SNSの副業サイトから情報商材を購入して結局儲からなかった被害、簡単な悩み相談で儲かるという話から逆に金を支払わされた被害、安いと思ってネット注文したのに別の商品が送られてきたり、初回の安さを強調する広告を見て購入したら定期購入で高額な支払いを請求されたりするなどの通販サイトの被害、無料カウンセリングだけのつもりが雰囲気に流されて高額な美容医療サービスを契約してしまった被害などです。

その上で、クレジットカードのリボ払いは、生涯続く支払いになることもあるので十分に注意すること、ネットを利用するときは情報を鵜呑みにせず客観視し、必要以上にプライベートなことを伝えないなどのネット活用のリテラシーを身につけること、ネットへの書き込みは、デジタルタトゥーといって拡散されて削除不可能になるので、軽い気持ちや悪ふざけでは絶対にしないこと、が伝えられました。

そして最後に德納氏は、危機管理意識を持つ(これをしたらどうなるかを考える)こと、消費には優先順位をつけ、「必要なもの(needs)」と「ほしいもの(wants)」と「買えるもの」が重なる場合にだけ購入すること、何かあっても1人で抱え込まず、「188」に電話して相談するなど人に話すことの大切さを強調して、講習会は終わりました。 話を聞いた学生のアンケートのほとんどで、「身近に多くのトラブルが存在すると感じた」「よく聞く今だけ格安との宣伝が危険と聞いて驚いた」「最近クレジットカードを作ったのでタイムリーな話で勉強になった」「リボ払いは便利なのかと思っていたが、一生の借金になることもあることが分かった」「デジタルタトゥーについて、ここまで大事になるとは思っていなかった」「簡単に儲かるというバイトには気を付けたい」「ニーズとウオンツを意識して、消費者トラブルに巻き込まれないようにしたい」など、話を聞いて、気づいた、知らないことで驚いた、勉強になった、これから気を付けたいといった感想が寄せられました

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